50.GARDEN-TECの改良 (2024.1.22-2024.1.25)
しばらくSAIBAI-TECとBOUHAN-TECの改良作業に専念していたため、GARDEN-TECの製作が止まっていましたが、ようやく中断からの再開となりました。一応ハードは完成としていたものの、その後追加機能もありましたので、ここでまとめて紹介したいと思います。大きな変更点は3点あります。
1.センサー情報を機器側でもチェックできるように表示用のLCDを追加。
2.RasPiを制御基板の下側では無く、SAIBAI-TECのようにフタ側に設置。
RasPiとしてはフタからぶら下がる形で逆さまに配置。こうすることで、不調の時等にディスプレイに直接つなげたり、USBメモリでデータをコピーしたりと、何かと便利に使うことができます。
3.冷却ファンを追加。
屋外に設置することから、特に夏場の高温対策が必要と考え、30度以上で動作するファン(制御基板有)を追加。
最終的に内部は次のようになりましたので、以前に公開した写真と比較して下さい。制御基板はスペーサーとゴム足を付けて箱の中に入れてあるだけなので、取り出してメンテナンスすることもできます。なお、収納ケースは2号機の製作に合わせて、よりコンパクトなものに変更しています。(100均で調達/SERIA)
参考までに2号機の内部も紹介します。色々試行錯誤しながら製作しているため、ソフトは互換でもハードには1、2号機で違いがあります。写真のようにRasPiはフタの下(内)側に固定していて、制御基板とRasPiはGPIO用のフラットケーブルで接続しています。実は2号機は1-wireを使う地中温度センサーで認識しないトラブルが発生しました。推奨通りに4.7Kの抵抗でプルアップしていましたが、抵抗値を下げる(2K程度に)ことで不具合を回避しています。センサーの固有問題なのかGPIO側の問題なのか分かりませんが、安定動作のために電流をより多く流す必要があるのかもしれないので、1つの解決策として提示します。
GARDEN-TECのウインドウは次のようにデザインしました。イメージ的にはBOUHAN-TECを拡張したような形です。ただし、現在は天気情報の表示プログラムがまだ完成していなくて、風速と風向についてはセンサーが無いため未サポートの状態です(表示しているのはダミーデータ)。これらについては今後の課題とします。計画では風速・風向装置を自前で開発し、PICを使ってデータをRasPiに送る形を考えています。まだ先になるため、一旦GARDEN-TECを中断して次の目標に進みたいと思います。
GARDEN-TECはバッテリーでの運用を想定していて、供給する外部の電源電圧を監視しています。方法は「41.電源監視装置」記した通りで、バッテリー電圧が11.5Vを下回ると電圧表示の左の円インジケーターが緑から黄色に変わります。更に11.0Vを下回ると赤の点滅に変わり警告します。鉛蓄電池は過放電すると使用不能に陥るため、こうなったらすぐにバッテリーを充電する必要があります。いずれは自動的にRasPiをシャットダウンすると共に、過放電を避けるためにバッテリー自体を切り離すようにしたいものです。
本体で各種測定データを確認するためのLCDは、1602と呼ばれる16桁2行表示の標準的なモジュールです。amazonでも1000円以下で販売されているので、容易に入手することができます。ただし、このモジュールは電源電圧が5Vなので、RasPiにおける3.3V動作のI2Cインターフェースに直接接続できません。実際にはRasPiが壊れることは無いようですが、他のI2Cデバイスに悪影響を及ぼす可能性もあり、何よりも仕様を満たさないため対策すべきです。従って、途中に双方向レベル変換デバイスを付けて接続可能にしています。この機能を搭載した変換基板は写真のような小さなもので、安価のため複数枚まとめて販売されていることが多いようです。I2CではSCLとSDAの2つの信号線を使うので、1枚の基板で2系統のI2Cデバイスのレベル変換ができます。
テストプログラムはモジュール化していて、本番でも別ファイルにしてimportによって組み込む予定です。テストプログラムで使用するのは一部の処理だけ(単純に指定文字を表示するのみ)です。なお、I2CインターフェースやLCDについての説明は、「20.IICインターフェース」を参照して下さい。
準備中・・・