42.庭の見張り番(GARDEN-TEC) (2023.4.7-2023.11.17)

前項で電源監視装置を検討したのは、実はこのGARDEN-TEC製作を見越してのことです。GARDEN-TECは庭を中心とした屋外の様子を部屋の中でチェックすることを目的としており、温度/湿度や太陽光・雨と言った天候監視と共に、カメラによる映像によって周囲の状況を確認することができます。また、環境測定データは様々な用途に活用することを目標とします。

構想を図式化したものが下図です。庭の環境を測定するための各種センサーと周囲をモニターするカメラの他、人の接近(侵入)を検出する装置等を備えます。夜間の監視にも便利なように投光器を点灯したり、花壇の日常の散水の自動化等、様々な便利機能も搭載します。まさに頼もしい庭の見張り番と言うわけです。これらのユニットの中にはこれまで使用してきたものも含まれているので、適宜参照すると理解しやすいと思います。

では、それらも含めて、まずはセンサー類を紹介していきます。

●照度センサー
SAIBAI-TECで使用しています。I2C通信によってデータを取得します。

●気圧センサー
新たに導入するデバイスで、大気圧等の他に温度測定もできます。制御ボックスに組み込むことで、内部温度チェックにも使用します。I2C通信によってデータを取得します。

●大気温度・湿度センサー
SAIBAI-TECで使用しています。独自の1-Wire方式でデータを取得します。

●地中温度センサー
SAIBAI-TECで使用しています。汎用の1-Wire方式でデータを取得します。

●地中水分量センサー
SAIBAI-TECで使用しています。センサーのアナログデータをADコンバーターでデジタル化して取得します。

●人感センサー
BOUHAN-TECや人感センサーライト等で使用しています。応用範囲が広いので、色々な用途で使えます。今回は庭内に人が侵入したことを検知するのに使用します。検知範囲が狭いため、一部のエリア監視限定です。

●超音波距離センサー
距離測定実験で使用しています。距離を正確に測れるものの対象物が限定されるため、人感センサーやカメラとの併用で使用します。サーボモーターを使って方向をサーチ可能にしています。

●雨滴センサー
新たに導入したデバイスです。いち早く降水を検知して警告を発するようにします。

●風速・風向センサー
新たに導入するデバイスで、現状ではまだ未定状態です。市販品が高価なこともあり自作を予定しています。

次はGARDEN-TECの重要な目となるカメラについてです。BOUHAN-TECで紹介したシステムの一部を流用して、主に庭の監視(目視・録画)用途に使います。将来的には画像認識機能を導入したシステムに発展させたいと考えています。カメラのマウンタがサーボモーターによって左右(パン)・上下(チルト)方向に首を振ることで、広範囲な視覚領域を確保します。