39.ワイルドな自作PC (2021.1.30)

acer ASPIRE ケースを流用した多目的PC。

「フロントパーツがむき出しで、ワイルドだろぅ~。」と思わず言いたくなってしまう面構え。自作PCの中でも、一風変わったマシンを紹介します。PCスタンドに乗せているので、何となくペットの犬のような印象です。このワイルドなPC、元はメーカー製PC(acer社のASPIRE M5621)でしたが、中身をそっくり入れ替えて、フロントカバーも取り去ってしまいました。廃物利用と言ってしまえばそれまでですが、見た目もインパクトがあってなかなか良い感じです。外観が特長的なPCだったので、とにかくケースだけは活かしたいと思ったのが発端でした。元はこんなPC(下図)です。写真ではわかりませんが、上部には4連のUSB端子が並んでいて、その前が小物入れのようになっています。PCの上部に至るまで、あえて役割を与えたのが斬新だと思います。acer社は結構個性的なPCも多く、私のお気に入りのメーカーの1つです。

ご覧のようにデザイン的にも凝っていて、稼働中はASPIREの文字が白く光るようになっています。ただし、パネル表面のピアノブラックだけはどうにも許容できません。案の定、すり傷も目立っていたので躊躇無く除去しました。ちょうど下部にファンの取り付けスペースが用意されていたので、HDD冷却用にと吸気ファンを付けました。フロントパネルにあったLEDやスイッチは使えないため、これらは別途追加してあります。フロントファンとリアファンは、手持ちにあった同じ透明なもので、スイッチ付きのため単独にON/OFFできます(ONは速度2段階)。

ドライブ類は上から5インチベイ2段に3.5インチ(IDE)HDDラック、DVDスーパーマルチドライブを、3.5インチベイ2段にFDD付メモリーカードリーダー、USB3.0端子付2.5インチHDD内蔵ユニットを取り付けました。いずれも他のPCに付けていたものを、組み換えによってこのPCに移植したわけです。なお、HDDラックは普通にIDEのHDDを内蔵したものの他に、S-ATAの2.5インチHDDを入れたもの(S-ATA→IDE変換アダプタ使用)も用意しました。今時IDEタイプのHDDラックなど需要が無いことから、タダ同然で未使用のものを数個入手しておいたものです。古いHDDレコーダーから取り出して保管していた大容量の3.5インチHDD(IDE)が何個もあるため、録画データの一時保管等に流用しようと考えています。2.5インチHDDはS-ATA、IDE共にストックが結構たくさんあり、それらも流用する予定です。読み書き速度が遅くとも、データ保管程度の用途であれば、特に支障は無いはずです。

このケースは3.5インチのシャドウベイが4基分あります。ドライブベイは全てスライドパーツによるワンタッチで固定できるもので、ビスを使わなくて済むのが秀逸です。ただ、シャドウベイのHDDはマザーボード上のパーツ(拡張スロットのボートやケーブル類のコネクタ部、CPUファン等)と干渉する可能性があり、メンテナンス上の問題があります。ケースによってはシャドウベイをユニット化して丸ごと取り出せるようなものもあり、もう少し工夫できなかったのかと残念です。もっとも、メーカー製PCは主にあまり増設など行わない素人向けなので、拡張できるだけマシ程度に考えておいた方が良いかもしれません。せっかく多くのHDDが積めることから、今回はRAID0でデータ用のHDDを組むことにしました。アクセス速度を高速化できるので、一時データの読み書き等に利用するには最適です。

マザーボードはGIGABYTE製のGA-EG45M-DS2Hで、やはり他のPCからの流用品です。CPUはCore2 Quad(4コア)のQ9550を、メモリーはDDR2-800(PC2-6400)の2GB品を4枚、計8GB(上限スペックは16GB)を搭載します。WindowsXpは32bitのOSのため、利用できるのは4GBまでです。残念ながらRAMディスクユーティリティでOS管理外を利用できなかったため、今の所は無駄になってしまいます。そこで、更に多目的で幅広い応用ができるように、WindowsXpと7のデュアルブートとしました。

Windows7は64bitのProバージョンで、搭載メモリーを有効活用できます。多少なりともネットにつなぎたいこともあるので、Windows7ならばより安心です。デュアルブートの場合は最初にXpをインストールしておき、後で7をインストールしなければなりません。そうすれば起動時に7にするかXp(表示では「以前のWindows」となっている)にするか選択できるようになります。切り替えを簡単に行うために、iRebootと言うユーティリティをインストールしました。OS上から次に起動したい方を選ぶと、選択画面が出ることなく直接目的のOSを起動することができて便利です。

マザーボードの4基ある拡張スロットには、グラフィックボード、USB3.0ボード、TVチューナーボード(2種)を搭載します。詳細は後述します。

●内部
ケース内の構造は比較的シンプルです。随所に工夫が凝らされていて、前述したようにドライブ類はビス不要で、スライドするロックパーツ(写真の緑色の部品)によって固定されるようになっています。精度がやや甘い点に不満が残るのと、HDDの後部に寸法の余裕が少なくて、ケーブルの取り回しに苦労するのが難点です。組み上げた後ではHDDの交換も簡単にはできないので、メンテナンス性は良いとは言えません。メーカー製の宿命のようなものですが、中には良く考えられたものもあるので、もう少し細かな点に配慮して欲しかったと思います。

ここで今回組んだPCのパーツについて、再度詳細をまとめてみます。CPUはCore2シリーズでは最高峰のクァッドコアで、製品としては上から2番目ですが、クロックアップすることで最上位相当としています。録画やグラフィック系の作業を重視した内容です。通常の用途では十分過ぎる性能で、ハイスペックを要求するゲームマシン以外ならほぼ万能に使えるでしょう。
マザーボード:GA-EG45M-DS2H(GIGABYTE)
CPU:Core2 Quad Q9550(intel) *2.83GHz→3GHzにクロックアップ
RAM:8GB<PC2-6400 2GB×4枚>
光学ドライブ:DVDスーパーマルチ
SSD(Xpシステム用):64GB
SSD(7システム用):80GB
HDD(WORK用):320GB(RAID0)
HDD(DATA用):320GB
グラフィックボード:GT430
USB3.0ボード:外部2ポート、内部2ポート
電源:850W

他にUSB無線LANドングルを付けています。無線LANが当たり前になった今、設置場所の自由度のために装備しておくと便利です。グラフィック性能は当時のインテル系チップセットのものは貧弱なので、拡張グラフィックボードで強化してあります。貧弱と言っても動画再生支援機能を備えたGMA X4500HDを搭載するので、DVD/BDのHDグラフィックスの再生には十分な性能です。ゲームをすることも無いので、オンボードでも十分ではあるのですが・・・。高速化のためシステム用にはSSDを採用しています。初期の小容量品で速度も最近のものより大分劣りますが、全般的にHDDよりは高速に読み書きできます。WindowsXpはSSDには不向きですが(OSが性能を活かすように作られておらず、SSDの寿命にも影響する)、長期に渡る連続稼動を目指すものでも無いので良しとします。もちろん、アクセス頻度が桁違いに多いWindows7には必須でもあります。


●フロントパネル
このPCの一番特長的な部分です。流用部品で構成しているためユニットの色合いもマチマチですが、逆に白と黒のコントラストが良い雰囲気です。下部のファンがデザインを引き締めていて、個人的にはなかなか良い感じだと気に入っています。左側の電源LEDとHDD LEDは、ケースの穴を利用して取り付けています。位置的に少々アンバランスですが、簡単な作業で済むために妥協しました。本当は右側の電源スイッチの隣辺りに付けたかったところです。
●リアパネル
電源は以前付けていた550W品が劣化で不安定になったため、手持ちの850W品に交換しています。このPCにはもったいないですが、他に適当なものが残っていなくて止むを得ないところです。電源の場合、劣化しても初期の頃は普通に使えることも多いのですが、起動中にフリーズしたり突然再起動したりと、重大な障害に結び付くので注意しなければなりません。

マザーボードはI/Oも充実していて、Core2世代のマザーとしても高性能な部類だと思います。拡張スロットは全て埋まっていて、上からグラフィック(GT430)、TVチューナー-1(PT1)、TVチューナー-2(PIX-DT012-PP0)、USB3.0ボードとなります。なお、PIX-DT012-PP0は2枚のボードで構成されていて、B-CASカード側はスロット金具を外した上で、ケースの底にクッション付きの両面テープで固定しています。2枚のチューナーボードは3波対応で、PT1はダブルチューナー搭載です。つまり、地デジ・BS/CSそれぞれにおいて、全部で3チューナーの構成になるわけで、便宜上はPIX-DT012-PP0は視聴用、PT1は録画用と役割を分担させています。

●ベンチマーク
既に10年以上前のCore 2シリーズを考えれば、値自体は悪くはありません。さすがに上位のCore2 Quadだけあって結構高いレベルにあります。HDDの項目はSSDの効果が現れており、全体を底上げしている感じです。グラフィック性能はそこそこと言ったところでしょうか。普通の作業で不足を感じることは無いと思います。総合的な値は目標をクリアしています。

今回のPC製作は、主に余剰パーツの有効利用が目的です。性能的にも十分なので、これからも実験や実用に役立つと思います。予備PCとしてメンテナンスしながら長く使いたいものです。




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