5.WesternDigital WDBAAU0020HBK -USB外付HDD- (2015.1.20)

スタイリッシュなUSB3.0対応外付けHDD(2TB)。

パソコンが続いたので、しばしの小休止を。今回は周辺機器のUSB外付けHDDを取り上げます。WesternDigital(以下WD)と言えば、次々と吸収合併で淘汰されていく中で、現在まで生き残った数少ないHDD専業メーカーです。昔は爆熱とか故障の多さであまり印象が良くありませんでしたが、大容量HDD時代になって緑や青のきれいなラベルが貼られるようになってから、大分イメージがアップしたように思います。途中でSeagateが欠陥ファームでコケたので、相対的に株が上がったとも言えます。大手だった日立も今やWD傘下のHGSTとなり、サムスンもSeagateに吸収されました。パソコンの重要部品でありながら、CPU同様にメーカーの選択肢は限りなく少なくなってしまいました。因みにある会社がHDDの寿命を調査したデータがあり、それによると一番優秀だったのは日立だったそうです。続いてWDが2番目。3番目のSeagateは、ある時点から急激に故障が多発するとか。個人的な経験からすると、日立は確かに故障は少ないようですが、ゴツゴツした動作音が好きになれず、何もしていない時に突然シャカシャカと妙な音がする等、特に音に対しての印象が良くありません。WDは今でこそ割合安心して使えますが、やはり昔の印象が残っていてやや抵抗があります。総じて優秀だと思うのがSeagateだったのですが・・・

2011年7月31日のタイの洪水でWDやSeagateが大打撃を受け、HDDの生産が著しく減少したことがあります。部品であるヘッド等を製造するメーカーも被害を受けたため、世界的な供給不足にまで陥ったのです。そのため、それまで低価格化の一途を辿っていたHDD価格は、一時期倍以上にまで高騰し、その後生産が安定してやや下がったものの、高止まりしたまま現在に至っています。被害を受けた工場が稼動を再開したのは年末~翌年始め頃で、この時期の生産品は品質にも問題がありそうなので、できれば避けたいものです。大容量記憶媒体は次第に半導体のSSDに移行しており、現在の磁気円盤方式での記録密度は限界に迫っていることもあって、やがては消え去る運命なのでしょう

WDのHDDに話を戻すと、どうやらHDDレコーダーや外付けHDDに採用されることが多いようです。大抵は緑ラベルの廉価版で、価格が安いのが一番の採用理由なのでしょう。確かに一時期HDD/DVDレコーダーでよく見かけたものです。その一方で、緑ラベル品は評判があまり良くありません。IO-DATAやBuffaloの外付けHDDにも大量に採用されており、やはり安く売られていて故障も多いようです。もっともHDDは熱やホコリに弱いため、ホームユースで大量に使われるものは扱いも乱雑で、それだけ壊れ易いとも言えるのかもしれません。

今回入手したWDのWDBAAU0020HBKは、USB3.0に対応した外付けタイプのHDDです。容量が2TBもあるので、TVの録画用HDDに最適だと考えました。ところが格安を狙ったせいで、動作確認のきちんととれていない物を仕入れたのが災いしました。フォーマットも満足にできない故障品だったのです。HDDは元々いつ壊れてもおかしくない紛れも無い消耗品なので、やはり購入する時は慎重にすべきなのでしょう。色々試したのですが最終的に使用不能と結論し、内蔵HDDは諦めて取り出して手持ちの容量500GBに交換しました。そのHDDも5万時間近く使用されているかなり怪しい物なので、まともなデータストレージには使いたくない代物です。録画用途ならデータが飛んでも気にすることが無いので、余っているHDDの使い道としては悪くない選択だと言えます。

HDDを交換する段階でハタと気が付いたのですが、この外付けケースはどこにもビスが見えません。最近多いケース同士をプラスチックのツメで挟み込むタイプです。この種のケースは分解が大変で、ヘタをすると傷だらけにしたりツメを折ってしまいます。メーカーにしてみれば、部品点数が少なく組み立ても簡単だし、勝手に再利用されては困るので最良の方法なのでしょうが、ユーザーにとっては迷惑以外の何ものでもありません。

ネットで分解方法を探し出し、どうにかHDDを交換しました。方法はこうです。HDDケースを裏返してラベルを正立して見た時、右側の中央辺りでケースとフタの間にカッター等を差し込み、フタを引き上げるようにすると外れるようになっています。言うのは簡単ですが、実際には隙間を開いてマイナスドライバーを差込み、上下にずらしながらツメのありかを探して引き剥がさないといけないので結構大変です。もっともケースさえ開けてしまえば、後は見ればわかる簡単な構造です。HDDは防振ゴムでケースから浮いており、耐衝撃と振動による音の発生を抑えています。内蔵HDDは緑ラベルのWD20EARXなる廉価版だと言うことはわかっており、分解して改めてそれを確認しました。やはり安い物には相応の理由があるようです。今回は故障品による損失はありましたが、とりあえずケースだけでもリサイクルできたので良しとしましょう。

<補足>
バルク品のHDDの中で、皆さんは丸付きのBの文字が入った物を見かけたことはあるでしょうか。これはB級品と呼ばれるもので、一応メーカーの出荷品質は備えているものの、修理・再生品等の訳有り品のことです。アウトレット品として中古ショップ等で安く売られていることも多くあります。安さにつられてつい手を出しがちですが、大事なデータの保存先であることを考えると、迂闊に手を出すべきでは無いと思います。それと確信的ではありませんが、A級品はメーカー(NEC等のパソコンメーカー)へ、B級品は安売りメーカー(IO-DATAやBuffalo等)へ、C級品はバルク品(量販店や中古店)として流通しているとの情報があります。もしかすると新品のバルク品を購入するよりも、使用頻度の低い中古パソコンから取り出した方が、良い商品を入手できるかもしれませんね。

<追記:2021.4.23
本機を掲載してから既に5年以上経過していますが、トラブルも無く順調に動作しています。HDDもケースも10年以上経過したものでしょうが、精密機器と言えど運が良ければ相当長期に渡って使えることがわかります。さすがにいつ壊れてもおかしくは無いので重要なデータ保存には使えませんが、TVの録画程度であれば見られなくなってもさほど問題はありません。手持ちのHDDも古いものが多くなったので、この先どのように有効利用するか考える必要がありそうです。




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