1.ビットマップイラスト集関連

(1) DTP/Webイラスト集1~3における「EPS版」と「JPEG版」の違い

「EPS版」は商業印刷を目的に収録されています。EPS形式による画像は、アドビのイラストレーターやページメーカー等で作られたドキュメントに配置して、イメージセッターに出力することができます。商業印刷を前提としているため画像モードはCMYKを採用しており、印刷用インクの色を忠実に再現すると共に、高解像度による品質の高い印刷を実現します。更にマスクデータを含めることができるため、不要部分の背景を透過して背景に溶け込ませた画像にすることもできます。ただし、圧縮しないためデータ量はかなり大きくなり、編集するためにはEPS/CMYKを扱えるフォトショップのような専門的なグラフィックソフトが必要になります。

一方「JPEG版」は今では一般的となったJPEG圧縮画像で収録されています。画像モードはRGBでディスプレイ表示に適しており、画像を扱う大抵のアプリケーションで利用できます。従って一般ビジネス・ホームユースでの利用には最適な形式だと言えます。圧縮しているためデータ量が非常に小さく、WindowsでもMacintoshでも同じように扱えます。ただし、データに付加されたマスクは利用できません。また一般的なソフトウェアでは画面表示解像度に固定されるため(フォトショップやイラストレーターでは解像度情報が有効)、高解像度で印刷するためにはTIFFやPICT等の形式に変換してドキュメントに配置する必要があります。解像度情報が有効かどうかはアプリケーションの仕様によりますので、お使いのソフトウェアでご確認下さい。なお、イラスト集では圧縮オプションに最高画質を採用していますが、再保存時の画質劣化は避けられず、保存を繰り返す度に画質が低下していきます。(最初の保存時にグラフィックソフトのオリジナル形式やBMP、TIFF等画像劣化の無い形式で保存すれば以後の劣化はありません。)

2種類の形式はそれぞれ一長一短がありますが、フォトショップのような高機能の画像変換機能を備えたソフトウェアをお持ちなら「EPS版」をおすすめします。商業印刷にも対応しますし画質も優れています。また、必要に応じてファイルを変換すれば「JPEG版」と同様に扱えます。主にビジネス・ホーム用ソフト、あるいはホームページ等での利用、更にワープロ等で簡単に利用したいという場合には「JPEG版」の方が便利です。ご利用目的に応じて選択して下さい。

【バージョンによる変更点】
Ver.1でEPS版とJPEG版の2種類だったイラスト集1~3は、Ver.2ではEPS版を廃止し、PSD(Photoshop)形式をメインに採用すると共にJPEG形式を同時収録しました。PSD版はPhotoshopの特長であるマルチレイヤー機能を使い、複数のバリエーションを含む複合イラストを多数収録しています。このような製品はほとんど例が無く、COSMOLIGHTのビットマップイラスト集の最大の特長でもあります。また、PSD形式のデータをEPS形式に変換すれば、商業印刷にも利用することができます。

なお、印刷業界の方からEPS版が欲しいとのご要望があり、Ver.3からはPSD・JPEG版イラストを基本版とし、オプション組として更にEPS版を加えた2種類を用意しました。EPS版はDTPでそのまま利用できるように、あらかじめCMYKに変換してマスク処理を施してあります。